2019年1月12日土曜日

Hui Xian REIT (87000)


超高配当株の一つである、Hui Xian REIT(フイ・シェン・リート、匯賢産業信託)を紹介します。


会社概要


Hui Xian REITは、香港市場に上場しています。人民元建てで取引されています。銘柄コードは「87000」です。不動産のREITです。

Hui Xian REITは、中国の北京・瀋陽・成都・重慶に、小売(ショッピングモール)、オフィス、サービスアパートメント、ホテルの物件を所有しています。利益の大部分は、北京のオリエンタルプラザのオフィスとショッピングモールから発生しています。

北京の政治・経済地区の中心地、東城区 北京随一の建物であるオリエンタルプラザは市内の商業地区の中心地にあります。 プラザ内にある多数の施設のほか、対外貿易経済合作部、北京市人民政府、中華人民共和国税関総局、通信部など、北京での事業促進に不可欠な各政府省庁が近隣にあり、至便性でも大変有利な立地です。
出典:オリエンタルプラザ | サーブコープ


Hui Xian REITは、土地使用権を前提としたREITであり、2049年(あと30年後)に契約延長できない場合は、その時点で消滅します。

同REITの目論見書には、投資リスクとして中国特有の問題でREIT化への課題でもある「土地使用権が失効する2049年にREITが消滅する」ことに加え、香港における人民元建て特有の商品リスクとして、「中国本土外での人民元の限定された入手可能性と外貨を人民元に交換する際の制限などにより、投資口価格がネガティブな影響を受ける可能性がある」こと、また「香港ドル建てで、取引されている他の投資口と比べ、売却したい時に制限を受けないという保証ができない」ことなどが記載されている。
出典:香港REIT市場へ初の中国元建てREIT上場 | 三井不動産

匯賢REITが保有する東方広場の経営期間は、1999年~2049年1月24日の50年間です。その後延長できるかどうかは中国当局の許可次第となります。もし、契約延長できない場合、匯賢REITは当初の資本金である6億元を取り戻し、東方広場の固定資産は国内の提携パートナーに残ることになります。従って匯賢REITの資産価値は物件や土地そのものでなく、これから38年の間に産み出せる家賃収入などのキャッシュフローのみとなります。
出典:人民元建てREITが面白い | 戸松信博 | All About


財務分析


売上とキャッシュフローと配当は安定的ですが、EPSは大きく変動しています。自己資本比率は65%で、やや高いです。負債204億元の内訳は、Bank loansが110億元、繰延税金負債が73億元となっています。2018年下期の配当は0.1414元が予定されており、2019年1月11日終値の3.23元で計算すると、配当利回りは約8.7%となります。



投資判断


さて、Hui Xian REITは30年後に消滅するという前提で投資判断をする必要があります。仮に30年間現在の利益水準が変わらず、配当利回り8.7%が継続すると仮定した場合、30年後に元本が戻ってくるのであればIRRは8.7%になりますが、元本が戻ってこないのであればIRRは約7.7%になります。これは極めて高い利回りという訳ではありませんが、北京の超一等地に立地するREITの利回りとしてはさすがに低すぎるのではないかと思います。

現在、私はこの銘柄をポートフォリオの2%程度保有しています。今後これを4%程度まで増やす予定です。

残念ながら、日本国内の証券会社でHui Xian REITを購入できるところは無いようです。香港の証券会社(Boom証券など)やシンガポールの証券会社(Phillip証券など)に口座を開設すれば、購入することができます。



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